シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
「……なに?」
ちぃが振り返ると、ダークブラウンの髪がさらりと揺れる。
「……宣戦布告。
ひなたを傷つけるやつは、俺が許さないから」
「それって、俺のこと?」
「──ったりめぇだろ、ふざけんじゃねぇぞ!」
「涼介、やめて……」
今にも殴りかかりそうな涼介を止める。
すると、目の前のちぃは……。
怒ると思った。
それなのに。
「は、はは……っ。
笑わせるなよ……」
突然、その綺麗な顔を歪ませて、笑いはじめた。
いつもほのかな色気を漂わせる甘い声は、かすれてしまっている。
「────ふざけんじゃねぇは、こっちの台詞だよ、ラウルくん」
パキリ、と空間が凍る音が聞こえたような気がする。
ちぃの冷たい視線が、あたしたちを射抜いた。