シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】


え……。


一瞬閉ざされた視界に、再度見えたのは、

ダークブラウンの前髪からのぞく、大きな瞳。


今……。



「な、今、何し……っ」


「何って、だから口に蜜ついてたよ?

もったいないから、吸ったの」


「す、す……っ!?」



理解不能──。


ひなたコンピューターは、千影くんを不審人物と認識しました。



「ば、バカっ!!

口で言うか、手で拭うかしなさいよっ!!」


「何怒ってるの?」


「あ、あたしのファーストキス……」


「えっ?」



立ち上がったあたしを、千影くんはきょとんと見上げた。



「嘘でしょ?」


「嘘じゃないよ!」


「あー……ごめん」


「謝ってすむ問題か!」


「ごめんって」



やっと自分のした事を理解したのか、

千影くんはゆっくり立ち上がった。


< 83 / 245 >

この作品をシェア

pagetop