シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
「そんなわけあるか!!」
あたしは千影くんを押しのけ、中に入ってやった。
そこは、古い古い木造の住宅。
昭和のホームドラマのような、狭い民家だった。
「ぶっ、固まってる。
すごいでしょ。
これ、大正時代に建てられた建物なんだって」
「……へぇ……」
うん、古い家に最低限の平成の家具や家電がミスマッチ。
寂しい家……
古い木の匂いに、呼吸が苦しくなるのを感じる。
小さなテーブルの前に座ったあたしに、
千影くんはお茶を出してくれた。
それぞれコンビニ弁当をつつきながら、
早く言ってくれれば何か作ってあげたのに、なんて。
できもしないことを思う。
「一人じゃ、毎日こんな感じ?」
「ん?基本はホケミパン」
「ホケミパン?」