鯖を読んでる転校生=社長!?
「オハヨー」

あたしは学校についてすぐ、親友の元へ駆け寄る。

「あ、おはよう。結輪」

はじめに応えてくれたのは私の親友の佑希。

運動も得意で中学からテニス部に所属。

今もテニス部1年生レギュラー。

髪は短くボーイッシュで男女隔てなく友達がいる。

いつも明るく接してくれるクラスのムードメーカー。

「結輪、おはよう」

「オハヨー玲奈(れいな)」

次に応えてくれたのは同じく私の親友の玲奈。

玲奈は見た目クールで怖そうだけど、明るくて優しい。

髪の毛はロングで運動よりも読書や絵を描くことが得意。

そんな2人と毎日楽しく学校生活を送っていた。

「みんな座れ」

そうこうしている間に始業時間となり、あたしたちの担任の先生が入って来た。

全員が席に着いたのをみて先生は早速話し出す。

「今日はお前たちに新しい仲間が来た。入って」

教室が少しざわつく。

それもそのはず、この時期に転校生。

めずらしいな。

先生の一言で少しひょろひょろした感じの男の子が教室に入ってくる。

「吉一 光河(よしかず こうが)です。宜しくお願いします」

ぅわー・・・超がり勉。

っていう第一印象。

吉一 光河(きいち こうが)なら、あの吉一グループの社長と同じなのに・・・。

惜しいな、なんて心の中で会話をするも束の間、

「じゃあ、吉一君は杉谷の隣に・・・」

「はい」

え・・・あたしの隣?

「よろしくね、杉谷さん」

「あ、うん」




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