鯖を読んでる転校生=社長!?

困惑

あれから全ての授業を終えて家に帰ってきた。

「お帰りなさいませ、結輪様」

「ただいま」

いつものように出迎えてくれたメイドさんに返事をして部屋に入った。

「正々堂々とアタックか・・・」

旬は本当にあたしのこと好きでいてくれてるんだなぁ。

「どうかされました?」

唐突の声に振り向くとそこには新藤さんが立っていた。

「えっ!?あ、いや、なんでも」

ボソッと呟いたはずなのに聞かれてしまった。

っていうかいつの間に部屋にいたの!?

「そうですか。あ、すみません、ノックをしたのですが返事がなかったもので」

嘘っ!あたしそんなボーッとしてたの?

恥ずかしすぎる!!

あたしは恥ずかしさのあまり顔を覆った。

「結輪様?!大丈夫ですか?」

急に顔を隠したあたしを心配してか、新藤さんはあたしに近寄りあたしの顔を覗き込んだ。

「あ、いや、違う!!な、何でも!!」

慌てて新藤さんから顔を逸らした。

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