夢花火




「俺はもうお前に手紙を書いた。だから、お前も書け」



そう言いながら、土方は折り畳まれた紙を私に見せる。



「読んでやる。土方、貸せ」



そう言って、土方から手紙を取ろうとした。


すると、土方はにやりと笑う。




「後でのお楽しみだ」




そう言うと、土方は手紙を瓶の中に入れた。




「お前が書いた手紙も、この中に入れる。それで、これをどこかに埋めるんだ」



「そしたら、どうするんだ?」



「何年か経ったら、一緒に掘り起こす」





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