夢花火
そして外に出て歩いていく。
「それ、どこに埋めるんだ?」
「もう少しで着くぞ」
屯所を出て暫く歩いていたが、土方は突然方向を変えた。
「どうした土方」
「ちょっと、急用を思い出した」
「……?」
不思議に思いながらついて行くと、土方は一軒の店の前で止まった。
「呉服屋か?土方、服が欲しいのか?」
そう聞いても、土方は黙って中に入っていった。
すると、一着の着物を手に取り、
「これを、こいつに着せてやってくれ」