夢花火
二人で掘っていたから、あっという間にビンが入る深さになった。
「…よし、埋めよう」
「ああ」
そして、ビンを中に入れていく。
「お前、誕生日はいつだ?」
ビンの上に土をかけていると、土方にそう聞かれる。
「五月だ。五月二十一日」
すると、土方は少し笑って、
「俺も五月だ。五月五日」
何だか嬉しくて、私も微笑む。
「じゃあ、このビンを掘り起こすのは、五年後にするか?」
そう提案すると、土方は頷いた。
「そうだな」