夢花火
それから私と日和も別れて、それぞれ帰って行った。
私には、何が出来る?
未来から来たのに、このまま何も出来ないのかな?
…新撰組の皆には、たくさん世話になっているのに。
何も出来ないのか…?
「…千春」
どこからか、聞きなれた声がした。
「土方…」
「どうした。何があった」
そう、優しい声を掛けられて。
思わず土方の胸に飛び込む。
「…どうしたんだ」
土方がそう言いながら、私の髪を撫でた。