夢花火
その人は、浅葱色の羽織を着て、刀も持っていた。
何で刀…?
銃剣法違反とか大丈夫なのかな…。
黙っていると、その人は私の手首を掴んだ。
「ちょ、何なんですか?」
「ついてきて下さい」
睨むように、その人を見た。
「…どう見てもあやしいでしょう。あなたのような人を、見逃すわけにはいきません」
そう言うと、その人は歩き出した。
私もそのあとをついていった。
明るく、建物がたくさん並んでいる場所に出てきた。
…しかし、どう考えても、何もかも違いすぎる。