夢花火

投降





…しかし、それから数日後。

四月に入った時だった。


「かっちゃんやめろ!」


それは突然の出来事だった。


「…歳、分かってくれ」


屯所が、新政府軍に囲まれてしまった。

甲陽鎮撫隊が新撰組ではないかと、疑われたのだ。

近藤は、捕まえられるくらいなら腹を切ると言って聞かなかった。


「近藤!」


私も必死で説得する。




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