夢花火





――

――――


ゆらゆらと揺れる、船の中。


不安で仕方がなかった。


近藤も沖田も、他の皆も…。


皆、歴史通りにいなくなってしまった。


じゃあ、次は…。


それ以上考えられなくて、不安でいっぱいだった。



「土方…」


「何だ」


「私が、未来から来たって言ったの、覚えているか?」


土方は少し笑った。


「あぁ。それがどうした」


「…私を置いて行くなよ」





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