夢花火
私は、今この瞬間に決めたというか、何となく勘づいた。
もしかしたら水野もここに飛ばされたのかもしれない。私は追いかけに来たのだと。
なら私は、何が何でも、彼女を元に戻すために生き延びなければならない。
「ーー入隊させて下さい」
私がそう言うと、土方は口端を上げた。
「よし。じゃあお前は、一番組につけ。総司、松林のことは任せたぞ」
「分かりました。千春さん、よろしくお願いします」
沖田は、笑顔でそう言ってくれた。
その時…。
襖の向こう側から、ドスドスと足音が聞こえてきた。
「もう来たか。早いな」
近藤がそう言うと同時に、何人か男が入ってきた。
そして、静かで落ち着いた部屋が、一気に騒がしい部屋へと一変した。