星の輝く夜空の下で


それから星夜は夏芽の家に向かった


部屋の明かりが消えている
部屋を覗くと夏芽はもう寝ていた


星夜は夏芽の頬に優しく触れた


「ごめんな」


星夜は夏芽の額に目がいった

交通事故の時の傷がある


「女のくせに傷なんか作ってんじゃねーよ」


星夜は傷を撫でた


「俺が生きて帰って来て夏芽のこと覚えてたら必ず会いにくるから」


星夜は部屋の廊下に出た

廊下に夏芽が幼稚園の運動会の徒競走で一番になった時の写真が飾ってあった


それを見た星夜は頭が痛くなった


ズキン


ズキン



この子に会ったことがある
星夜は確信した


だけどいつ?


夏芽は今17歳
10年…
いや、もっと前


星夜はふらふらしながら歩いてく


たまたま入った部屋にはお母さんが眠っていた


お母さんを見た瞬間


星夜は全てを思い出した





「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」







< 101 / 123 >

この作品をシェア

pagetop