星の輝く夜空の下で


それから何度か嬉しいことに友達は家に招待してくれた


たった数秒ひかりに会えることが星夜は嬉しくてたまらなかった


そんなある日


ゲームをしていると隣りの部屋から怒る声が聞こえた


「誰か怒ってる?」


星夜は友達に聞いた


「あぁ、気にすんな。ねーちゃん最近彼氏に浮気されたらしくて喧嘩してんだ」


彼氏いたんだ…


単純にショックを受けた


「ごめん、トイレ借りていい?」

「おー、出て右行って突き当たりのドアだから」

「ありがと」


外に出るとひかりの声がさっきより大きく聞こえる


「やだ!別れたくない!」


ズキン


心が痛んだ


トイレから部屋に戻ろうとした時、目を真っ赤に染めたひかりが部屋から出て来た

何事もなかったような笑顔で


「あ!ごめんね!うるさかった?」

「あ、いえ、別に」


星夜は目をそらした


「そっか、ならいいんだ」


ひかりはそのまま星夜の横を通り抜けようとした


その時思わず星夜は声がでた


「あ、あの!」

「ん?」

「俺で良かったら話聞きます!年下だし頼りないし答えられないかもしれないけど聞くだけなら出来ます!話すだけでもスッキリすると思うから」


ひかりは目を丸くした


しかしふっと笑って


「ありがとう!」


あ、さっきの何事もなかったような笑顔は本当の笑顔じゃなくて辛さを隠した笑顔だったんだ


と星夜は気づいた


「じゃあ、今日グチりたいから電話番号教えてもらっていい?」


星夜は戸惑いながらも


「は、はい!喜んで!」


< 104 / 123 >

この作品をシェア

pagetop