星の輝く夜空の下で
第四章

星夜



「まだ謎だらけだなぁ」


記憶のない幽霊についてみんなで考えていた


分かったことは

名前だけ覚えている
突然消える
最初に思い出す言葉は幽霊になるきっかけの言葉


みんなが悩む中春実がここでひらめいた


「もしかしたら、逆から思い出していくのかも」

「どうゆうこと?」


夏芽が聞いた


「最初に思い出すのは死んだ時、それからさかのぼって生きていた日々を思い出すのかも」

「ってことは次に思い出すのはどうして死んだのかってこと?」

「なるほど。それはあり得るわね」


鈴風も納得した


「でもどうやったら思い出せるんだろう?」

「気長に待つしかないわね」

「もういいよ」


星夜が考えるのをやめた


「え、どうして…」


夏芽が聞いた


「嫌な過去だったら思い出さない方がいいし、それに…今が楽しいから、このままでいい」

「星夜くん…?」

「みんなには感謝してる。迷惑かけてごめん」


急に態度を変える星夜にみんな複雑な気持ちを抱いた



< 62 / 123 >

この作品をシェア

pagetop