星の輝く夜空の下で


何処かへ飛んでいこうとする星夜を夏芽は追いかけた

「待って!」

「追いかけんなよ」

「だって、急にどうして思い出さなくていいなんて…」

「お前にはわかんないよ」


立ち去ろうとする星夜に夏芽がキレた


「わかんないって決めつけないでよ!わかんないかもしれないけど言わなきゃなんにも始まらないでしょ!そうやって言わずにいたらあたしみたいになるよ!」


夏芽は息切れした

呼吸が誰もいない廊下に響く


「いいなよ」


星夜の重い口が開いた



「…怖い」

「え…」

「怖いんだ。自分がなぜ死んだのか知るのが怖いんだ。生きていた自分を知るのが怖いんだ」


こんなにも怯える星夜を初めて見た


星夜に触れようとする夏芽だが夏芽は星夜に触れない


「…どうしたら不安は消える?」


夏芽のまっすぐな瞳に星夜は吸い込まれそうだった












「そばにいて」











星夜は夏芽を抱きしめた





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