あの空の音を、君に。



「どーも」



伊月はのんきな声で里麻にあいさつをしている。



「こんにちは」



里麻も里麻で、とびっきりかわいい笑顔で返していた。




なんで里麻がここに?




その疑問が私の頭をぐるぐるかき回していた。




あの日の里麻の目が脳裏に思い出される。



いつの間にか、手が震えていた。


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