禍津姫戦記
 暖かい陽射しを浴びながら青葉の匂いの濃い道を進むうちに、ハバキは馬上でうつらうつらとし始めた。強い風に雲が飛ぶように流れ去ってゆく。

「ハバキ、馬から落ちるぞ!」

 見かねて姫夜が声をかけると、ハバキはあくびをかみ殺した。

「すこし休もうか?」
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