禍津姫戦記
 だが母もまたワザヲギの民だ。神門を使って、姫夜と同じように逃れたのかもしれない。
 姫夜は震えながら、口をつぐんだまま、そこに立っている幻を見つめた。口をきいたら消えてしまいそうで恐かった。

「母上……?」

 だが目の前の幻は消えず、むしろ輝きを増した。
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