禍津姫戦記
 白香姫は姫夜をかき抱いた。

「姫夜、そなたに逢いたかった」

「母上――」

 姫夜はあとからあとからこみあげてくる涙にそれ以上何も云えず、ただただうなづき、かすむ目で白香姫の顔をみあげた。
 とろり――と、闇が濃くなった。
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