禍津姫戦記
 白香姫は激しく遮った。

「忘れるのです! あれが生きていたとしても、もうそなたの知っているあれではない」

 白香姫はふたたび強く姫夜を抱き締めると、いとおしげに髪をなでさすった。その瞳がゆっくりと、昏さを帯びてゆく。
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