禍津姫戦記
控えめに見ても五十人の胃袋を満たしそうな数の芋を、かごに山盛りにして、女が飛び出してきた。よけるまもなく入り口にいた姫夜にぶつかり、派手な音を立てて泥だらけの芋が床に散らばった。
「まあっ、カンナギさま、これはとんだ粗相を……どうか、おゆるしを……」
アゲハは真っ青になり平謝りにあやまった。
「まあっ、カンナギさま、これはとんだ粗相を……どうか、おゆるしを……」
アゲハは真っ青になり平謝りにあやまった。