禍津姫戦記
 山鳥はケエエーッと啼き、白い翼を広げて羽ばたいた。
火のように赤い丹塗りの矢が飛んできて、鳥の胸に突き刺さった。
白い翼がみるみる血塗れてゆく――姫夜は小さく悲鳴をあげて、鳥を抱きしめた。

「――夜、どうした」

 いぶかしげなハバキの声に、姫夜は我に返った。
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