禍津姫戦記
 姫夜は草むらをかきわけ大きな岩を回り込んで、あっと声をあげた。
 ちょうど岩や茂みに囲まれるようにして、白い濁り湯が、湧き出ている。

「さっき試した。いい湯加減だ」

 姫夜はそっと手を浸した。こんこんと湧きだしている湯は細い川の水と混じり合って、ちょうどいい加減だった。
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