Forever with you
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―――――――――夜
本来なら、今日の夜はバイトの日だった。
だけど、バイトなんてやる気にもなれず、今日は無断で休んでしまった。
俺はただ病室の暗闇の中で、静かに寝息をたてている梨乃の髪を、優しく撫でていた。
「―――肺ガンって言われて、どれだけお前が苦しかったか...
今になってようやく分かったよ...」
「それで、長くないって言われて悩んだ結果が、俺と別れるってことだったんだよな」
「俺はお人よしだから、苦しい目に合わせるからって思って...
別れたんだよな?」
「…それからお前は学校を辞めて、俺に助けを1つも求めず、1人で苦しんでたんだよな」
「―――俺はそんなことも知らずに、ただただお前に想いをよせてたんだよな...」
「…だから、お前に会って"幸せにしなくちゃ"って思ったんだ。
でも、それは叶わない願いになった...」
「…そうなった今、俺はお前に何ができる?」
「――――お前を幸せにできなくて、何ができんだろうな...?」
「…俺、お前と一緒に生きたいよ...
一緒に幸せになりたいよ...―――――」
俺の声と涙が、夢の中にいる君に
届いていませんように―――――――
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―――――――――夜
本来なら、今日の夜はバイトの日だった。
だけど、バイトなんてやる気にもなれず、今日は無断で休んでしまった。
俺はただ病室の暗闇の中で、静かに寝息をたてている梨乃の髪を、優しく撫でていた。
「―――肺ガンって言われて、どれだけお前が苦しかったか...
今になってようやく分かったよ...」
「それで、長くないって言われて悩んだ結果が、俺と別れるってことだったんだよな」
「俺はお人よしだから、苦しい目に合わせるからって思って...
別れたんだよな?」
「…それからお前は学校を辞めて、俺に助けを1つも求めず、1人で苦しんでたんだよな」
「―――俺はそんなことも知らずに、ただただお前に想いをよせてたんだよな...」
「…だから、お前に会って"幸せにしなくちゃ"って思ったんだ。
でも、それは叶わない願いになった...」
「…そうなった今、俺はお前に何ができる?」
「――――お前を幸せにできなくて、何ができんだろうな...?」
「…俺、お前と一緒に生きたいよ...
一緒に幸せになりたいよ...―――――」
俺の声と涙が、夢の中にいる君に
届いていませんように―――――――
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