〔完〕 うち、なでしこになるんだから
「大丈夫?」
剛溜の上半身が起き上がった。全身砂まみれだ。
「あぁ。」
「二人とも、少し歩かないと。心臓止まるよ。」
珠理は、剛溜の手を引っ張り、源希の手を引っ張って、立ち上がらせる。
「げほっ。げほっ。げほっ。」
源希がむせている。
「無理しすぎたんじゃ・・・。」
「大丈夫・・・。げほっ。」
何事もなければいいのだが。
珠理は源希を気にしつつ、剛溜の全身に付いた砂を手で払い落とす。
その間に、怪我がないか確認して、
「剛溜、どうする?」
「・・・、知らねー。」
剛溜は怪我はないけど、少し疲れている様子だ。
「もうやめる?帰ろうか。」
剛溜はうなずく。
珠理は心の中で転んだ。
源希の方へ一歩前へ詰め寄り、
「うちら、帰るから。ありがとう、剛溜の相手してくれて。」
源希は何も反応しない、っていうかできない。
今度こそ荷物をまとめ、家に帰った。
剛溜の上半身が起き上がった。全身砂まみれだ。
「あぁ。」
「二人とも、少し歩かないと。心臓止まるよ。」
珠理は、剛溜の手を引っ張り、源希の手を引っ張って、立ち上がらせる。
「げほっ。げほっ。げほっ。」
源希がむせている。
「無理しすぎたんじゃ・・・。」
「大丈夫・・・。げほっ。」
何事もなければいいのだが。
珠理は源希を気にしつつ、剛溜の全身に付いた砂を手で払い落とす。
その間に、怪我がないか確認して、
「剛溜、どうする?」
「・・・、知らねー。」
剛溜は怪我はないけど、少し疲れている様子だ。
「もうやめる?帰ろうか。」
剛溜はうなずく。
珠理は心の中で転んだ。
源希の方へ一歩前へ詰め寄り、
「うちら、帰るから。ありがとう、剛溜の相手してくれて。」
源希は何も反応しない、っていうかできない。
今度こそ荷物をまとめ、家に帰った。