〔完〕 うち、なでしこになるんだから

――最後のチャンス、うちも参加するか。――

 もし、審判が終わらせてくれなかったらどうするの?

 止める珠理もいたが、全力で走る。

 これで、背の高い選手が、あかりと珠理と梗子。

 相手も、怖いだろう。相手の選手は、どんなに大きくても、梗子に届かないから。

 そんな中、コーナーから蹴るのは満。

 
――ハンド取られないように。気をつけなきゃ!――

 いつもの癖で、手を使わないように気を付ける。

 ぴぃ~♪

 満が手を挙げた。その瞬間、皆動き出した。

 それに合わせて、満はボールを蹴る。

 ボールは空中に上がる。

 選手が集まる集団に向かう。

 集団の中は、我先にボールを取ろうとする選手と、それを阻止する選手がいる。

 ボールが来た。

 珠理はジャンプする。

 
 ぴぃー~♪

 長い笛の音。

 無情にも、ボールがエンドラインの外で転がっている。

 試合終了。

 ゼロ対ゼロの引き分け。

 PK戦で勝敗がつく。



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