〔完〕 うち、なでしこになるんだから
 それから、一・二週間後。

 三年生は引退し、新チームが始動した。
 梗子がキャプテン、満が副キャプテンとなった。

 剛溜はサッカー学院の三次試験に合格。
 最終試験は、十月に行われる。

 玉川家は少しお祝いモードだが、珠理は少し違う。

 あの日の試合が忘れられない。

 後悔ばかりがよみがえる。

 本当は思い出したくないけど、なぜかふとした瞬間に思い出す。


 今日もあの場面を思い出しながら、少し重い足取りで、城崎公園のサッカーコートに向かう。

 いつもと同じ景色なのに、あの日を境に暗く見えるようになった。

 自動的にサッカーコートに着いた。

「おはようございます。」

 いつものように、監督に挨拶したはずが、

「よーし、珠理と未撫がいる。
 二人とも来い。」

「はい。」

 珠理と未撫を呼んで何がしたいのか。
 二人との関係は、同じサッカーチームにいるっということ以外、接点はほとんどない。

 頭の中は疑問だらけ。



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