〔完〕 うち、なでしこになるんだから
人間観察力がついてそれを活かせば、もっとチームが良くなると思って。
観察する人物を決めた。
クラスの女子のリーダー格の子。
あの子からうまく逃げれば、いじめられることはないと珠理は思うから。
――うん、人間観察力が上がって、あの子から逃げる方法見つかるし。
まさに一石二鳥!――
やる気満タン!
さあ、人間観察始めようっと思った時。
きーん、こーん、かーん、こーん~♪
数学の先生が来た。
仕方なく、中止。また今度にしよう。
少し不満そうな表情で、筆箱からシャーペンと消しゴムを出す。
その間に、サッカーをしていた男子、珠理の目の前でしゃべっていた女子は自分の席に戻る。
「おい、上は?またか。」
源希の姿だけはない。
さっきいたから、のこのこ戻ってくるか、授業サボっているか。
いや、源希の心配はしない。人のこと心配して、自分の心配をしない。それはまずいと自分に言い聞かせる。
――あいつは、もうどうにもならない。――
観察する人物を決めた。
クラスの女子のリーダー格の子。
あの子からうまく逃げれば、いじめられることはないと珠理は思うから。
――うん、人間観察力が上がって、あの子から逃げる方法見つかるし。
まさに一石二鳥!――
やる気満タン!
さあ、人間観察始めようっと思った時。
きーん、こーん、かーん、こーん~♪
数学の先生が来た。
仕方なく、中止。また今度にしよう。
少し不満そうな表情で、筆箱からシャーペンと消しゴムを出す。
その間に、サッカーをしていた男子、珠理の目の前でしゃべっていた女子は自分の席に戻る。
「おい、上は?またか。」
源希の姿だけはない。
さっきいたから、のこのこ戻ってくるか、授業サボっているか。
いや、源希の心配はしない。人のこと心配して、自分の心配をしない。それはまずいと自分に言い聞かせる。
――あいつは、もうどうにもならない。――