〔完〕 うち、なでしこになるんだから
 珠理の仮ポジションは、ディフェンダーで、その中でもセンターバック。理由は、単純に身長百七十三センチの長身であるから。

 センターバックは、理想としては、真ん中を守るポジション。ゴールキーパーが守備の最後の砦なら、センターバックは最後から二番目の砦のようなイメージだ。

 状況に応じて、真ん中以外を守ったり、攻撃に参加することもある。


 キックオフの前、珠理は春世の目の前にいる。

 この光景はいつも見る光景とは違う。新鮮に感じる。
 


――キョーコやタワーは、いつもこんな感じで試合を見ているんだ。――

 ぴぃ~♪

 監督の笛の合図で、赤チームのキックオフで紅白戦第二戦前半が始まった。

 珠理の近くに未撫がいる。
 未撫はあらゆるポジションをこなせる、ユーティリティープレーヤー。一年生なのに、いきなりレギュラーとれるだけの実力を持っている。

 珠理は未撫の動きに警戒している。





 


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