〔完〕 うち、なでしこになるんだから

――はっ。――

 白チームが攻めてた時に、赤チームにボールを奪われた。

 どんどん攻め上がる。

 珠理が守るゴールへ近づく。目の前には誰もいない。
 みんな攻撃に加わってたから。

 赤チームの佳恵がドリブルで攻める。
 佳恵に誰もついていない。

「切り替え遅い!」

 檄を飛ばしても、なかなか戻ってこない。

 さあ、いつ佳恵との一対一に挑むか。
 そう思ってたら、佳恵がミドルシュート。

 後ろから白チームの明が来たから、慌ててシュートを打ったからと思う。

 あまり勢いないシュートは、落ち着いてキャッチ。

 

――はあ、よかった。――

 安心するのはほんの一瞬だけ。
 次に向けて切り替え、切り替えと珠理は自分に言い聞かせる。

 佳恵のプレッシャーから、蹴るのをやめて、明へボールを投げる。

 明はきっちりボールを収め、また攻撃。

 その後、白チームはパス回しから、来未のドリブルからのシュートで白チームに点が入った。

「ナイスシュート!」

 珠理は思わず叫んだ。




< 78 / 213 >

この作品をシェア

pagetop