Wild Rock
「あら? まあ仲が良くていいんじゃないかしらねぇ? アハハ~」
「減るモンじゃねぇし、かまわないだろ?」
「俺マリア大好きだも~ん」
ぴきっ。
「そこへなおれブタ野郎共が! あたしに気安く触っていいやつはいないんだよ!」
ムチでひっぱたかれながら、三人は新しい制御装置を着けられていく。
そんなとき、足場がグラリと斜めになる感覚が四人を襲った。
「ベタすぎねぇか?」
「ベタよね…」
「ラスボス倒しゃ、ベタがつきもんだろ?」
「ベタって旨い??」
そんなボケをかましている間に、床がヒビ割れていく。
魔力が残されていない四人に、これ以上の打つ手がないのだ。
「やっぱ落ちるのか?」
「魔力残ってないもんねぇ?」
「ガス欠もいいとこだ」
「腹減ったよ~…」
『そっちのガス欠じゃねぇっ!!』
ビキビキと柱が割れていく中、空から天使の羽根が舞い落ちてきた。
「ミカエル!」
マリアが叫ぶと、ミカエルはフワリとマリアを抱き上げた。