Wild Rock
三人は顔を青ざめて叫んだ。
マリアは紫煙をため息混じりで吐いたあと、ヒールでDの股間を潰れるかと思うほど蹴り上げ、拳で鼻っ柱を殴り、腕が緩んだ所で抜け出す。
抜け出したと同時に腰からムチを取りだし、苦痛に歪むDの首に巻き付け、まだ気絶している領主目掛けて放り投げた。
『おっお~う…痛そ~』
同じ男の痛みがわかる三人は、哀れな視線を贈りながら十字を切る。
「薄汚ねぇ手で、このあたしに触るんじゃないよ! この、ゲス共!」
ざわつくギャラリーを背に、マリアのオシオキが炸裂。
お付きの者と領主の息子は目覚めるやいなや、マリア達から恐れを成して逃げ帰った。
「マリアって、怒るとこわいよね」
ルーシュの言葉に、二人は大きく頷いた。