クールな彼が好きすぎて困るんですが!!


「あはは、うっかりしちゃった」



『ダメだね~』って笑いながら、あたしの隣に座る。



帰らなくていいんですか?

どうして誰を待ってる訳でもないのに、ここに居るんですか?



醜いあたし、登場。


伊吹先輩の行動が、全部山田くんの気を引くためにしか思えないあたしは相当ヤバイみたい。



大丈夫って言っておきながら、山田くんが『送りますよ』って言うのを待ってるんじゃないの?


ほら、だって。





「…スミレ先輩、やっぱり心配なんで俺送ります」


「えっ…聖?」




山田くんが、放っておける訳が無いんだ。



あたしの存在、気付いてるでしょ?

伊吹先輩の隣に座ってるの、目に映ってるでしょ?



悲しいほどに、伊吹先輩を構うあなたは。





――――とても、残酷だね……。








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