神様修行はじめます!
彼があたしの体を抱き起こす。

動くと、熱さとダルさと苦しさが倍増する。

う・・・苦、し・・・。

全身が鉛みたいに重い。


助け起こされ、なんとか体を起こした。

顔を歪めてうめきながらあたしは・・・


スッパア―――――ン!!!


と、門川君の横っ面を思いっっきり張り飛ばしてやった!!


褒めて欲しい。

指動かすのすら辛い現状での、この動作。

よくやった!と自分でも思う。


反射神経と怒りと意地のたまものだ。


「目の前で人が死にかけたってのに、第一声がそれっ!?」

残った力を振り絞ってそう怒鳴りつける。

そして・・・


あたしは力尽きて彼の胸に倒れこんでしまった。
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