神様修行はじめます!
入り口の扉の隙間から、しま子がさっきから心配そうに覗いている。


しま子は道場内に入れない。

なんとか頭が入るぐらいのスペースしか、扉を開けてもらえないの。

なぜかというと・・・


しま子が最初にあたしの修行を見学した時、ブチキレて大暴れしちゃったのだ。


あたしに襲い掛かってくる相手に本っ気で大激怒。

突撃して再起不能なまでにブッ倒してしまった。


いかにも褒めてもらいたそうな、自慢そうなしま子に対して門川君はたっぷりお説教。

しま子、大ショ――ック!

あげく道場内のお出入り禁止令までくらってしまったの。

以来、しょぼくれながら律儀にその言い付けを守っている。



「さあ、始めるぞ」

門川君の言葉に、あたしは慌ててウサギと向き合う。


ウサギはいきなり床を蹴り、襲い掛かってきた。

ちょっと―! 問答無用!? 失礼でしょうが!
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