神様修行はじめます!
「わらわは真実を教えるまで。今後どうするかは、そなた自身が決めるがよい」

そんなあたしの様子を見て、奥方はそれだけ言った。

そして音も無く部屋の奥に消えて行く。


「もう用は済んだ。さあ、出て行け」


あたしとしま子は、狐面に部屋を出るようにせかされた。

しま子に抱えられるようにして部屋から追い出される。


ふすまの両側に、武士のような姿をした小人達が控えていた。

「・・・」

無言で畳の上に正座している。

あたし達が部屋を出た途端、ぴしゃんっと音をたてて、ふすまを閉ざしてしまう。



しん・・・と静まり返る廊下。

人っ子ひとりいない。



ひたひたひた・・・。



小さな、人型の薄っぺらな白い紙が、歩いて近づいてきた。

あたしを見上げて何も言わずにトコトコ歩き出す。


あたしも何も言わずに後について行った。


覚えきれないほど角を曲がり、歩き回り、庭に降りる。

狐面と会った場所まで来ると人型の紙は煙のように消え去った。
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