神様修行はじめます!
絶対にはぐれないよう、猫をピタッとマークしながら歩き続ける。

くっつきすぎて、二回ほどしっぽを踏んでしまってメッチャ怒られた。


「ねえ、まだなの? あとどれくらい?」

果ての見えない景色の中、どれだけ歩けばいいんだろう。

考えたら不安になっちゃったよー。

あと三日、とか言われたらどうしよう。



「着いたぞ。裏道を通った」

突然言われて驚いて顔を上げた。

え? 着いたの?

しっぽ踏まないように猫のお尻ばっかり注目してたから気付かなかった。


顔を上げたあたしの視界には・・・


大~きな大~きな赤い鳥居が建っていた。


でか・・・っ! 高層ビルかこれ!?

見上げると首が痛くなるーっ。


「行くぞ」

左右の大木をキョロキョロ見上げながら猫の後についていく。

玉砂利をジャリジャリと踏み進んで行くと・・・
< 52 / 495 >

この作品をシェア

pagetop