GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
ケルブは自らの命を絶ったーーー・・・



俺はケルブが命を絶った刹那から大きな喪失感を抱いた。俺とケルブは一心同体だったのかもしれない。



お前が堕天使になるなら、俺も堕ちよう…



俺はケルブを追い込んだ国の全ての万物を滅ぼした…





「…愚かですね…」



「俺は…愚かだとは思わない…」



両手の力は強く俺を抱き締める…



「…俺と貴方の間には未来ないですよ」



「…ここで一緒に朽ち果てるなら…それはそれでいいさ。互いに堕ちた天使だからな…」




「貴方は堕ちていない…少なくても貴方には月の光程度の光はあります…」



俺には月の光すらない。



貴方の影で構わない…ずっと・・・永遠に。


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