GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
「でも、後で何か後遺症とか出てきたら困るから…真の紹介する病院でCT撮ってくれる?」



「…」



「今日1日は安静に…ここで寝てて」



「はい」



「…俺は仕事があるから・・・そばには付き添えない」



「別に構いませんよ…」



「…彼氏の家はどこ?君、靴も履いてなかっただろ?俺が代わりに彼氏の家に行ってあげるよ」



「そんな、見ず知らず人に…」



「俺…君を撥ねてんだ…罪の償いさせてくれる?」


彼は私の右手を握って、そっと形のいい唇を近づけた。


その所作が王子様に見えてしまい、私は急激に頬を赤くした。
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