横で眠る「あなた」【未完】
第101章
自主ゼミに、私の高校時代の後輩がいると知って、後輩の歓迎会をやろうと言い出した。

自主ゼミとしての歓迎会は終わっているから、個人的な飲み会だった。

場所は理先輩が、決めることになった。

メンバーは、理先輩、私の後輩、私の予定だったけど、「女の子があと1人ぐらいいてもいいでしょ?」と理先輩に言って、

瑞穂も参加することになった。

私も私の後輩も、居酒屋でやるのだろうと思った。
瑞穂は「理先輩だから、どうだろう? ホテルのバーとかありそう。」と恐ろしいことを言い出した。

歓迎会の前日、理先輩は「明日の夜の服装なんだけど、ちょっとだけお洒落してきて。」と言った。

「お洒落しないとダメな場所なの?」と聞くと、「カジュアルな服装でも厳しくは言わないけど、どうせならお洒落してきた方が、楽しめるよ。」と言った。

「一体、どこに行く気なの? 瑞穂は、ホテルのバーとかを理先輩なら考えてそうって言ってたけど。」と言うと「彼女は、勘がいいね。 駅の近くのホテルにあるスカイラウンジに行こうと思ってるんだ。」と理先輩は言った。

「スカイラウンジって、ホテルの最上階にあって、回るっていうあれ?」と言うと「そう。あそこに予約いれたから。」と理先輩は言った。


瑞穂に、理先輩はスカイラウンジに行くつもりで、お洒落して欲しいって言ってたと言うと、「理先輩。攻めでくるわね。」と笑っていた。

私は、瑞穂の言っている意味が理解できずに、「何を言ってるの?」と言うと「理先輩は、恵理子を口説くのにヤッキなのよ。」と言う。

それを聞いた私は、盛大な溜息をついた。
私に恋人がいるって知ってて、口説くという話はないと思う。

特に、理先輩みたいプライドが高いひとならと思った。


当日、急きょ瑞穂が参加できなくなってしまった。
瑞穂のお父さんが、具合が悪くなってしまって、仕事で帰りが遅くなるお兄さんたちに代わって、瑞穂がお母さんと一緒についていることになった。

3人でやるのは、気が引けたけれど、予約も入れてしまっているので、スカイラウンジに向かった。

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