横で眠る「あなた」【未完】
第14章
理先輩の素性を知るのが、怖いからと誰にも、聞かないでいた自分の弱さを痛感させられた。
健二が「大丈夫か?」と聞いてきた。
なんとか「大丈夫」と答えられた。
健二は「お前、本当に何も知らなっかったんだな。」と言った。

そして、こうも言い出した。
「うちの学校ヤツらはさ、男も女も、俺らくらい年齢になると、好きとかの気持ちとか見てくれとかの他に、自分の家柄と釣り合うかみたいなことを気にするわけ。
理先輩は、そういう意味では、ステータスがあるって事になるんだよ。

だから、みんな必死で、彼女にしてくれとアピールしたわけだ。
当の本人は、そういうアピールされるの苦手だったみたいだけどね。
そして、アピールらしいアピールなんてしてないように見えたお前が、あっさり、彼女に納まった。

気をつけろよ。気に食わないって思っているヤツらは、沢山いるぞ。
アピールしているヤツが彼女になったって、気に入らないに違いないんだから、お前だったら、余計だぞ。」と言う。

そして、「姉ちゃんが、お前を守ってやれ。ってうるさいから、理先輩が工芸室に来れるようになるまで、登下校してやるよ。感謝しろよ。」と言った。
理先輩が、中等部に顔を出しに来ていたのは、ただ私と遊びに来てたわけじゃなく、私を守ろうとしてくれていた事に、初めて気がついた。

そして、理先輩の素性のことは、理先輩に、次に会えた時に勇気を持ってちゃんと聞こうと思った。
今まで、ただ、怖いと怯えていただけで、ちゃんと先輩と向き合ってこなかった自分の弱さを反省しなくちゃいけない。
理先輩に告白されてからこの数か月で、今は私も理先輩を好きだと感じてる。
だったら、私は理先輩とちゃんと向きあう必要がある。
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