横で眠る「あなた」【未完】
第44章
理先輩に、抱かれる決心をした。
うまくできるとか、そういう事は、とりあえず置いておこう。
(本当は置けないけど、私の身体みて、萎えたりしないかな?とかもう頭の中、グチャグチャだから。)

ただね、理先輩って慣れてる気がするんだけど?
恵子との事は知ってる、小枝子先輩ともしたのかな?
つきあってなら、したのかもしれない。

それと、最近になってわかってきたこと、身体だけでも、お近づきになりたいって思っている人たちが、いるって事。
もしも、理先輩がその人たちに手を出せば、遊び放題だという事。

「何を考えてる?」と理先輩に聞かれた。
「あ。べつに。」と言うと、「嘘は良くないよ。何か考えてたでしょ?」と言われた。

「理先輩は、慣れてるんだなと思ってました。」と言うと、ちょっと眉をひそめる。
「きみも知ってるように、初めてじゃない。」「でも、好きな子を抱くのは、初めてだよ。」と言った。
「え?」と私が言ったら、「今すごく後悔してる。僕の初めては、きみが良かった。」と言った。

そして、「慣れてるとか言わないで欲しい。今、すごい緊張してるから。」と言った。
理先輩が、緊張? 私だけじゃないんだと思った。

先輩が、顔のあちこちにキスをしてきた。
そして、うなじにも、キスをした。
そのまま、下がってきて、鎖骨など身体中にキスをし始め、時々身体が焼付くように痛かった。

「先輩。痛い。何をしたの?」と聞くと「キスマークをつけた。身体中に、赤い華が咲いてる。僕のものと言う印」と言った。
キスマークをつけらえている間、確かに先輩の思いが身体中に流れこんできそうだったけだったけど、先輩の印って恥ずかしい気がする。

私の耳元で、「お喋りは、もう禁止。」と言った。あまりの甘い声に、どうもできなくなった。

キスをしながら、身体中を理先輩の大きな手で撫でる。
今まで、出したことのない官能的な声が漏れてしまう。

声を我慢しようとする私に、理先輩は「声はがまんしないで。もっと聞かせて。」と言う。
だんだん、声が我慢できなくなる。

そして、理先輩が私の中に身を沈めた。
「力を抜いて。」と頭を撫で、背中を撫でてくれた。
それで、少し力が抜けた。

感じるなんてなかった。とにかく、痛かった。
ただ、好きな人に抱きしめられるのは、気持ちが、いいと思った。











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