横で眠る「あなた」【未完】
第95章
2学期が始まった。
他学部他学科履修について聞こうと、学生課を訪ねると、理先輩がいた。

何やら、手続きをしている。

私の方は、簡単なプリントを渡され、読めばわかると言われて終わった。

ちょうど、その時、理先輩も手続きが終わったようだった。

理先輩に「何の手続きだったんですか?」と聞くと「苗字が変わったんだ。」と言った。
「何になったんですか?」と聞くと、「伊集院だ。」と言った。

理先輩が、1番避けていた苗字なのに、どうして?と思った。
そんな気持ちが、顔に出たのかもしれない。

「母が、離婚したんだ。義父をお払い箱にしたんだ。」と言った。
柚子さんを尊敬しているとずっと言ってる理先輩。
田中さんの事は、好きだけど、籍は柚子さんを取ったんだと思うと切ない。

別府→伊集院→田中→伊集院。
苗字って、何だろうって思った。

そしたら、理先輩が「僕にとっては、理と言う名前が大切。苗字は、コロコロ変わるからね。」と言った。
とっても、良くわかるな~。と思う言葉だった。


この離婚騒動があったから、理先輩は私を理先輩の家の別荘に呼ばなかった。

離婚騒動がなかったら、間違いなく誘われていた。
でも、今の私には、行くという選択肢はない。

だから、私の両親があれほど心配しなくても、大丈夫だと思うんだけど。


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