横で眠る「あなた」【未完】
第96章
伊集院と名乗るようになってからの理先輩の周りには、一段と女の子が増えた気がした。

理先輩のプロフィールを知りたいと言う女の子が、沢山いた。
そういった女の子から、元カノで理先輩が1番仲良くしているからということで、理先輩にプロフィールを書いて貰えるように頼んで欲しいと依頼された。

理先輩は、書いて欲しいなら頼みに来ればいいとスタンスだった。
プロフィールを悪用されたら、イヤダというのが理由だった。

確かに、悪用しようと思えばできるんだけど、プロフィールを頼みたい女の子には、そんな勇気はないと思った。
純粋に理先輩のプローフィールを知りたいだけじゃないのかなって。

理先輩は、きみは頼みに来れるんだから、頼みに来れないのは、彼女たちの甘えだと理先輩は言ったけど、私は理先輩がこんなスゴイ人になる前に、理先輩と知り合ったんだから比較にならないと思った。

私だって、スゴクなってから出会ったら、彼女たちと一緒の可能性はあると思った。
でも、理先輩はきみなら違うと思うと譲らなかった。

理先輩の周りに女の子増えた事のもう1つは、クラブなどに遊びに行っても「伊集院」と言う名前で、女の子寄ってくるようになった事にもある。
今までは、知る人ぞ知る的だったけれど、今は名前でわかる。

すると、ステータスを求める子や1晩限りの甘い夢でもいいから的な子の数が、格段に増えた。

理先輩は、「自分を見てるわけじゃない」と、かなりイヤがっていた。
傷ついているようにも、見えた。

理先輩が支えてくれる人に出会って欲しいと強く願った。

< 97 / 137 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop