獣は禁断の果実を蝕むのか。
私も車から降りると、九重部長は近くの閉店したはずのデパートの裏口に回った。
何で閉店したデパート?
疑問はあったけど、九重部長の後を追いかけて、デパートの中に入って行った。
エレベーターに乗り込むと、4階に連れて行かれて、エレベーターから出た瞬間、クルリと私の方に振り返ると。
「好きなの選べ。」
たった一言。
親指を立ててフロアの中を指差した。
「あの、私には理解できないです。」
何がどうなっているの?
好きなの選べって言われても。
戸惑うしかできない。
「あ?服、ダメにしたお詫び。知り合いだから、勝手にやって大丈夫だから。」
そう言いながら戸惑う私の手を引っ張った。