獣は禁断の果実を蝕むのか。

「その前進のデジウェンってソフトを作ったのが、もと専務執行役。」

「そのデジウェンってソフトが、どうかしたんですか?」


「どうもこうも、大欠陥商品。ウィルスを防ぐどころか、招きよせちゃうソフトだった。」

「それは…相当な欠陥じゃないですか?」


「そう。で、会社の株価は大暴落。賠償だなんだで、相当な金が消えて行って、倒産寸前になった。常務執行役は解雇。で、親父が梓悸に泣きついてS&Gに専務執行役として招き入れた。」

「じゃあ、専務は会社を救ったヒーローじゃないですか!?」


「だから、今度の審査会で梓悸はデジウェアを完成させたら、間違いなく社長の地位だけじゃなく、その社長のイスも揺るぎないものになるだろうな。」


もう、目の前に運ばれるお皿の中身なんか気にもしなくて。


本当だったら、美味しくて飛び上がりそうなくらいなんだろうけど。


今は料理の味なんか気にもならないくらい。


九重部長の話が凄すぎて。


聞き入ってしまう。

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