獣は禁断の果実を蝕むのか。


「1人、退職すると言ったはずです。退職金代わりに、デジウェアを差し上げてもいいと言いませんでしたか?」


あの時の事を徐々に思い出す。


確かに、そんなことを言っていたかも。


「だったら、私に何をしろと?」


ジッと専務の顔を見た。


専務は少し眉をゆがめながら。


ゆっくりと瞳を閉じた。


そして、小さく呼吸をすると、パッと開いた瞳。
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