獣は禁断の果実を蝕むのか。

「分相応?」


眉をゆがめながら、小さく首を横に傾けた。


「……相変わらず…ですね。」


クスッと笑ったのは、バカですねって言いたいみたいに見える。


そればかりは、成長していないのは仕方ないから文句も言えない。


「すみません。」


半年前と同じ。


肩を落としながら。


ゆっくりと下を向いた。


「オレには、沙菜が足りない。不相応なスパイとしてのパートナーではなく、本物のパートナーとして、隣に居てはくれませんか?」


その言葉にゆっくりと顔を上げた。


「S&Gに戻って来いってことですか?」


私の問いかけに、専務は小さく横にクビを振った。
< 382 / 387 >

この作品をシェア

pagetop